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Whitepaper要約 | Polymath(POLY)
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セキュリティトークンプロトコル&マーケット Polymath WP要約版

Polymathはセキュリティトークンの発行に必要となる、法定代理人による書類作成、開発者の調達といったことをプラットフォーム上で実現し、証券の発行コスト・ハードルを下げようとすることを試みるプロジェクト。またマネーロンダリング等の対策のため、トークンの送信に対して厳格なルールをプロトコルレベルで適応している。

課題① | 資金調達/ICOの課題

非公開企業の課題

●(米国等において)非公開企業における投資は、厳格な制限の元で行われている。
●資金調達手段は限られており、獲得できるかわからないものに対して、多大なコストを支払わなくてはならない。また多くの場合、その手法も極めて伝統的なやり方にそう必要がある。

ICOの問題

●法令により従来のスキームでの資金調達手段は限られていたが、ICOによって自由度の高い資金調達が可能になった
● 一方で投資家があまりに守られなさすぎるという問題も明らかになった。

法に従ったトークンの発行に関する課題

「資金調達の流動性を高めること(事業サイド)」「投資家の保護(投資家サイド)」の両立を行うにはどうすべきだろうか。セキュリティトークンの発行し、そのような経済圏を作る。証券法など各種法令に遵守し、それに則った形のトークンの発行は一つ可能性がありそうだ。

一方、伝統的な証券取引サイドをトークンの法令順守確認のエコシステムに取り込もうとした場合、彼らは技術のプロではなく、ブロックチェーンの技術の理解が十分でないゆえ、法令を順守しようとチェックをかけた時のハードルが大きい。

また国によって法令順守の方法はまちまちで、どのようにグローバルにそれを適用するのか、その点も難しい問題。

課題②|法令順守を行う上でどういうプレイヤーが必要か+それぞれの課題

では、法令順守を行なった上でトークンを発行しようとした場合、どういったプレイヤーが必要になってくるのか。そしてセキュリティートークンを発行したり取引する上ではどんなことが障壁となってくるのか。

プレイヤー1:証券発行者

要はトークン作成者。

障壁:通常のトークン作成とは違って、オファーをしたい各国のルールにしたがって発行しなければいけないというハードルを抱えることになる。

プレイヤー2:投資家

トークンに投資する人。

障壁:セキュリティトークンを購入するためには、国や証券の種類によっては適格投資家であると認められていなければならない。どちらかといえばシステムサイドの障壁ではあるが、セキュリティトークンを提供するプロバイダーが、トークンの送信や所有の際、都度ルールを厳格に運用する必要がある(基本現在のEthereumで作られている通常のERC20のトークンの所有には制限がない)

プレイヤー3:法定代理人

トークンが証券として認められるためには、ルールに則った各種必要な書類・契約を作成する必要がある。

障壁:誰に頼めばいいのか。新しい技術故にそれを深く理解した専門家をどう見つければいいのかが難しい問題。仮に各種書類を作ってもらったとしても、それが適正であるのかがわからない問題。

プレイヤー4:開発者

トークンに紐づくコントラクトに対して、追加のコントラクトを作成したい場合、開発者による追加開発が必要となってくる。

障壁:証券発行者が必ずしも内部に開発者を抱えているとは限らない。トークンエコノミー的な世界観を目指したい場合、その調達が課題になる。

まとめ

Etheruem上で作られるカジュアルなトークンは、トークン単体のみであれば、基本的に開発者であれば気軽に作ることができるものであるが、法令に順守しようとした場合、人材調達部分でハードルを抱えることになる。

開発者主体の場合は、どういった法定代理人に頼めばいいのかわからない

証券発行を行い資金調達をしたい主体の場合、必ずしも近くにそれに強い開発者がいるかと言われればそうでもない。(セキュリティトークンプラットフォームがより価値の流動性の高い世界を志向するのであれば、それはなおさらハードルである)

Polymathのプロトコル、エコシステムはセキュリティートークンの作成を指向したものではあるが、一方で、こうした人材の不均等な問題も解決しようとしている。その解決策が次である。

解決策①|プロトコルレベルで流通を制御する仕組みを実装

まず前提として、セキュリティトークンは法令への依拠が必要であるため、マネーロンダリングや不適格な投資家への流通を防止しなくてはいけない。

Ethereum上で作成される通常のERC20やERC721と呼ばれる規格で作成されるトークンは、独自に拡張されていない限り、基本的に誰にでも送ることができてしまう。またEthereumで作成できるWalletには、本人確認等のプロセスが存在していないという仕様になっている。

そこでPolymathは、Polymath上で発行したトークンにおいて、送信先のKYC検証を行うような仕組みを実装している。つまりWalletと本人確認を紐づけて、任意のトークンの送信や受信が、法令にふさわしいかをチェックする機構をもっている。

(また最新のプレゼンテーションによると、トランザクションのRevertを行えるようにしているとのこと➡︎セキュリティトークンで目指す新しいアセットの形 #nodetokyo Day2-3)

また、このPolymath上で発行するトークンは、ST20と呼ばれる規格になっている。(継承関係👇)

解決策②|人材不均衡の問題は「マーケットプレイス」という手段で解決する

セキュリティートークンの発行に際して必要とされる「プレイヤー1:証券発行者」「プレイヤー2:投資家」「プレイヤー3:法定代理人」「プレイヤー4:開発者」という四種類のプレイヤー。不均衡な状態にあるこれらのプレイヤーをどう繋ぐのか。

この問題に対してPolymathは、証券発行者以外の3つのプレイヤーを、マーケットプレイスという形で全世界で自由に調達できるようにすることで解決を試みようとしている (個人的に、STO関連を探っている中で、ここがPolymathのユニークだ!独自経済圏と驚いた部分🦍🦍)

ここからは「A.証券発行者」と「B.投資家」という2つの視点でマーケットプレイスがどう機能するかをみていこう。

A.証券発行者目線でのマーケットプレイスの利用の流れ

  • 「プレイヤー1:証券発行者」は自身の情報を署名。
  • ② Polymathプラットフォーム上でST20形式の未承認のトークンを作成する。トークンは即座に作られるが、この段階では流通させることはできない。(non-active状態)
  • ③ トークンが作成された時点で、Polymath上に登録されている「プレイヤー3:法定代理人"達"」にnon-activeなトークンが作成された旨が即座に通知される。法定代理人"達"は、法的に依拠した募集要項を作成し、「プレイヤー1:証券発行者」に提案・入札を行う。この入札は、いわゆる作成のフィーである。このフィーは、Polymathプラットフォーム上の通貨単位である「POLY」で要求される。
  • 「プレイヤー1:証券発行者」は③の入札で受け取った提案群を、自身で確認する必要がある。(一方でどの法定代理人を選べばいいのかは、法定代理人ごとにチェーンに過去の実績が刻まれているため、その確認に一役買うことになる。) 自身で良い提案を選び取り、選び取ったのちに、⑥のオファー後に法定代理人にPOLYトークンをフィーとして支払われる。(ただしロックアップ付き)
  • ⑤ 法定代理人が作成した文章は、暗号化され、タイムスタンプに刻まれて、チェーンに刻まれる。
  • ⑥ ⑤のプロセスを終えると、発行者は投資家達に自身の証券をオファーすることが可能になる。オファーに際しては、発行者はその証券を購入できる居住地域・適格投資家であるかなどをPolymathプラットフォーム上で設定できる。発行者はその適切と考える要件に従ってそれらの条件を設定する。
  • ⑦ なお発行された証券はスマートコントラクトであるため、各種イベント(おそらく配当など)は自動的に反映されるようになっている。
  • ⑧ またコントラクトの追加などを行いたい場合、法定代理人を募集した仕組みと近しい構造で、「プレイヤー4:開発者」の入札を受けることができる。

B.投資家目線でのマーケットプレイスの利用の流れ

  • 「プレイヤー2:投資家」はPolymathプラットフォームウォレットの開設にあたって、KYC(本人確認)をまず行う。
  • ②  KYCに際して、KYCプロバイダーがPolymathによって提案される。投資家が例えばブラジル在住であれば、ブラジルの法令に則ったKYCプロバイダー群の提案される。
  • ③ 投資家はKYCプロバイダーを選び取り、KYCを依頼するプロバイダーに対して「POLYトークン」を送付する。その後各種書類をアップロードし、プロバイダーにレビューをしてもらう。
  • ④ KYCプロバイダーはそれらの情報を承認した場合、これらの情報をPolymathの仕組みを使ってハッシュ化し、Polymathのスマートコントラクトに書き込みを要請する。これにてWalletとKYC情報が結びつく形になる。
  • ⑤ Polymathプラットフォーム上での取引は、KYCに依拠し、居住区などの制限が厳密に適応される。(これによりふさわしくない証券の取引を制限することとなる)。
  • ⑥ なお法的に適切な条件で購入した「セキュリティトークン」については、その送信・売買を都度確認し、不適切な投資家に送金できない仕組みにしている。(これにてAML/KYCに依拠した証券運用を可能にする)

まとめ|これによりどんな社会を目指そうとしているか

Polymathはセキュリティトークンの発行をプロトコル〜プラットフォームレベルで援助する仕組みを作っている。また法令遵守に必要なKYCを遵守する仕組みを作り、不当な送金を行えないようにWalletとユーザーを結びつけ、マネー・ロンダリング等を防止する仕組みを作っている。

一方で、セキュリティトークンの発行にあたって、開発者・法定代理人といった必要となるプレイヤーが発行者の周りに存在しない場合もある、その不均衡に際してマーケットプレイスというアイディアでそれらの調達の自由を作ろうとしている。

これらの二つの解決策を行うことで、証券発行者を増やすといった資金の流動が高い世界を作るほか、金融機関の仲介による不当に高いコストの削減も同時に目指している。またこれら証券は24時間365取引することができ、資金の流動性をより加速させることが可能になる。Polymathはそういった世界を目指している。






これにて本文は終わりです

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